僕には師匠がふたりいます。

東京を離れて、もう時が流れましたが、

正月には必ずふたりの師匠に電話で新年の挨拶をするし、

僕にとってはいまも大切なふたりの師匠です。

そのうちの一人の師匠、多賀さんから電話がかかってきました。

10月28日、南座のお披露目のお練りを観に行ってたとき、

お練りがちょうど始まるかというときでした(笑)

おお、またすごいタイミングやなぁ(笑)

と思いながら急いで電話に出ると、

製甲(靴の甲を覆う部分の縫製)をやってほしいということでした。

靴作りは分業制が主流で、主に

木型を作る職人、型紙を裁つ職人、製甲職人、底付け職人に分類されます。

多賀さんは底付け職人だったので製甲は製甲職人に依頼していました。

当時、僕は多賀さんから底付けを教わっていて、

頼まれて製甲をしたりしていました。

もう十年以上前になるけど、多賀さんが引退する最後の靴の製甲をやって以来、

久しぶりに多賀さんから製甲の依頼がきました。

もう引退してはるんですけどね、やはり根っからの職人ですから

たまに作りたくなるそうです。

今自分が作っている靴とは型紙も製甲の仕様も違うところがあるので、

ああ、前やったときの型やなぁとか当時を思い返しながら、

なにやら懐かしい気持ちで作業していました。

つい最近、

「届いたよ、製甲、いいんじゃないの。」

って電話がかかってきてほっとしました。

東京行ったときに、底付けされた靴を観るのが楽しみです。

あ、始まるまでに電話終って、南座のお練り、ちゃんと観れましたよ☆
豪華なお練りを観れて、いい記念になりました。

市松模様の鼻緒です。

今回は青と黄の市松模様でのご依頼でした。

これがどんな土台に挿げられるのか楽しみです☆

そのうち「ヽや」さんに並んでいると思うので

お求めの方はぜひ「ヽや」さんへ!

特注品の鞄です。

鞄に入れる内容がしっかり決まっているお客様からのご依頼でした。

雅楽の笛奏者ということで

笛と譜面がおさまることが大前提。

また、弁当箱や仕事用のA4サイズの書類、

ボリュームのあるファスナー型財布など、

入れる内容をどのように整理して

フォルムをデザインしていくかが

この鞄の最も難しいところでした。

鞄に入れる内容量が多いため

どうしても大きくなりやすいので、

内容物を積み木のように組み合わせ、

どの組み合わせが最も機能的かを考えました。

重量のある弁当箱や譜面を底面から配置し、書類を背面に、

最も長い笛ケースが一番上にくるように構成し、

最小限の体積で鞄を構築しました。

正面から見ると底面から上面に向かって

幅が広がっていくのが分かります。

鞄の厚みは肩にかけたときに持ちやすいよう

できるだけ薄く設計しています。

側面には革をしっかりと構造として成り立つ造りにすることで

大切な笛ケースを保護する役割も果たします。

また、大きな鞄になるので

鞄自体の重量が重くならないように

帆布を組み合わせて適度な重量になるよう配慮しました。

今回の撮影は祇園東にある観亀神社です。

お客様にゆかりのある場所なので観亀さんでの撮影にしました。

「この鞄をよろしくお願いします。」

と観亀さんにしっかり拝礼しておいたので、

きっと観亀さんが守ってくださると思います。

特注品のレディースバッグです。

フォーマルな場で使える鞄を作りたいというご依頼でした。

お客様が持っておられた使うシーンへの強いイメージを

設計へと落とし込んでいきました。

コンパクトなサイズですが

面のしっかりした箱型の鞄です。

ハンドバッグとしても

ショルダーバッグとしても使える2wayタイプの鞄です。

ナスカン付きのベルトを付けることでショルダーバッグになります。

革はドイツ製の型押しレザー。

繊維がとてもしっかりしているので

長く使っていただける鞄になると思います。

コバもビシッと仕上げておきました。

底には傷が付きにくいよう頑丈な底鋲を。

修理のときのことを考慮して、

鞄全体はミシン縫いと手縫いを

適材適所に使い分けて制作しています。

今回の撮影はわら天神宮にて。

お客様が妊娠中ということもあって、

安産のご利益で有名なわら天神さんにしました。

元気な赤ちゃん産んでくださいね。

そして京都へ来られた際にはお子さんとともに、

この鞄で参拝してくだされば

とてもうれしく思います。

特注品の笛置きです。

お稽古の合間であったり、

ちょっと笛を手放す際にテーブルの上に置いたりします。

大切な笛をテーブルの上にそのまま置くのを避けるため、

笛置きを制作しました。

形はシンプルに笹舟のような形を採用しました。

笛の中心から支えるため、

笛がテーブルに接地することはありません。

笛の形に癖付けしているので

アールが笛をホールドし、

布製の笛袋に入れてそのまま持ち運べます。


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