今回の特注品はラグビーバッグ(ポーチ)です。

昨年、ショルダータイプとハンドバッグのラグビーバッグを制作しましたが、

今年はポーチタイプをご依頼いただきました。

昨年のラグビーバッグは個人的にすごくやりがいを感じた制作だったので

新型モデルの依頼にも気合いが入りました。

今回お預かりしたのは

前回のセプターのモデル1000より少し小さいラグビーボールです。

ラグビーボールとして実際に使われていた本革製です。

セプター1000は昔ながらのラグビーボールらしい

しっかりした革ですが、

今回のラグビーボールは革の風合いも柔らかく、

ポーチタイプには最適です。

このラグビーボールは中央のからげ紐が革ひもでなかったので、

持ち手などと同じ革で新調しました。

持ち手の長さもちょうど拳が収まるくらいに

バランスをとって設計しています。

革の色とファスナー生地はボールより色調をすこし落として

シックに仕上げています。

こちらのお客様からいただく依頼はいつも面白いので、

作り手として毎回楽しんで制作しています。

もうすっかりラグビーボールの加工にも慣れました(笑)

このラグビーシリーズはボールによって使われていた状態が異なるので

それぞれのボールが持つ魅力も変わってきます。

できあがったラグビーバッグは決して同じものにはならず

独自のオーラを放ってくれるところにやりがいを感じています。

三種類のラグビーバッグ、コロナが落ち着いたら、

お出かけで活躍してくれるのを楽しみにしています。

過ごしやすい気候になってきましたね。

日差しがやさしくなってきて

もう秋が近づいているのを感じます。

11月6〜8日に十周年の展示会を開催する予定でした。

ぎりぎりまで様子をみましたが、

コロナウイルスが収まる気配がないため、

展示会の日程を延期することにしました。

十周年という節目の年だったので、

今年にやりたいという思いはもちろんありました。

でも観る側も僕自身も

いまはまだ安心して楽しむことができないのが現状だと思います。

また皆が安心して楽しめる日が来るまで

展示会を延期にすることにしました。

「遅れてきた十周年」と題すればいいのか、

延期の日程もまだ先のことはわかりませんが、

いつの日か必ず開催したいと思っていますので

それまで楽しみに待っていてくださいね。

今月の一枚はセロニアス・モンクの

「thelonious monk quartet with john coltrane at carnegie hall」です。

2005年に偶然発見された音源でタイトルの通り、

モンクとコルトレーンのカーネギーホールでの共演です。

1957年、マイルスグループをクビになった失意のコルトレーンを

モンクがカルテットに誘います。

モンクの元で希望を取り戻していくコルトレーンの音と

暖かく受け止めるモンクの音が個人的には聴きどころです。

ジャケットのデザインもシンプルでいいですよね。

来月の一枚もお楽しみに☆

今回の特注品は「扇入れ」です。

狂言師の茂山忠三郎様からご依頼いただきました。

三本の扇を収納できるケースを制作したいということでした。

以前、二本の扇を入れる扇箱を制作したことがあったので、

それを元に、アイディアを出し合い

デザインに落とし込んでいきました。

形は箱型で、

開くと上面が卓上に平に接地する形態にしました。

手前の収納部から取り出した扇を

奥側のスペースに一度置いてから使うことで

美しい所作になるのではないかという試みです。

箱は両端に配置されたマグネットにより開閉されます。

こちらも卓上で開く際にスムーズに、

美しい所作になるよう考慮しました。

この制作は特に設計が重要になります。

見た目はシンプルな形ですが、

収納部と蓋部分の関係性や

扇を固定する間仕切りなど、

設計がすべてといっても過言ではない制作です。

作り方の手順と設計を何度も繰り返し考え、

試作を重ねて出来上がりました。

納品で喜んでいただけてひと安心です☆

写真に足袋の姿はありませんが、

三本の扇の上に足袋を収納してセットで持ち歩くそうです。

舞台にお稽古に、様々な場所で活躍してくれるとうれしいです。

コバについて書こうと思います。

コバっていうのは革の断面であったり、淵の箇所です。

革製品にとってはとても大切な箇所で、

このコバをしっかり仕上げることで

見た目にも、強度にも大きな影響があります。

うちの工房では基本的にはコバは磨き上げて仕上げます。

塗料を盛って仕上げたコバは剥がれてくるので

うちでは使っていません。

磨きで仕上げたコバはメンテナンス等で

何度も磨くことでより強度を増し、美しさを保ちます。

ただ、製品の用途によっては薄く仕上げ剤を塗ることがあります。

これまで使っていた仕上げ剤の会社が

数年前に廃業してしまったので別の仕上げ剤を探すことになりました。

いくつか別のものを試してみたのですが

これまでの仕上げ剤より使い勝手も仕上がりもいまいちでした。

そういえば同じ仕上げ剤を使っていた先輩は

いま何使ってるんやろうとふと思って

相談したところある会社を紹介してくれました。

その会社の製品で用途が近い仕上げ剤をいくつか試してみて、

調合したところ、ちょうどいい具合の仕上がりをだせました。

こういういい仕上げ剤を作っている会社に

巡り会えたことはうれしいですね。

今回のように廃業してなくなってしまう材料もあります。

使い慣れた信頼できる材料を使えなくなるのは本当に辛いし

別のものを見つけるまで大変です。

仕上げ剤ひとつにしても、工具にしても

僕が職人を始めた頃とくらべてずいぶんなくなりました。

良いものを作っているところが末永く続いてほしい。

良い材料、良い工具があることで

作り手も技術を生かせると僕は思います。

昨日は五山の送り火でしたね。

今年も大文字蕎麦で一杯やっていました。

規模縮小の中での送り火でしたが、

今年も無事お精霊さんをお送りできてよかった。

保存会の方々には感謝です。

それにしても暑い日が続きますね。

今月の一枚はジョン・コルトレーンの「INTERSTELLAR SPACE」です。

涼やかな一枚を選ぼうかとも迷ったのですが、

最終的に正反対のものを選びました(笑)

鈴の音から始まるところはだけは涼やかですが(笑)

コルトレーン晩期の熱演作です。

「惑星空間」と題されたこの作品は

「火星」「金星」「木星」「土星」という

4つのオリジナル曲で構成されています。

ラシッド・アリ(ds)とのデュオなのですが、

己と闘うかのように吹きまくるコルトレーンのテナーと

アリの熱く激しいビートに圧倒されます。

しっかり向き合って聴くと確実に体力を奪われます(笑)

でもこんなときだからこそ闘っていかなければと思います。

来月の一枚もお楽しみに☆


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